「人格あっての病気」と言う医者/ がんの治療をやめたいだけなのに~妻の目線

~ 前回の続き ~
病院に着いて ナースステーションで 昨日のお詫びを言ったら
「外来の診察室までご案内します」と言って看護師さんが案内してくれた
長い長い渡り廊下を歩く時に もう 心臓が張り裂けそうになってきた
足もうまく動かない
緊張もあるけど 病気が一気に進行してしまったようだ
看護師さんが 「大丈夫ですか?」と 何回も聞いてくれる
夫に 車いすを持ってきてもらおうかとも思ったけど ここで甘えているわけにはいかない
あまりの 自分の病気の進行ぶりに 結構ショックを受けていた
診察室に入ったら 主治医と もう1人先生がいらした
多分 研修医の先生だったと思う
主治医「2、3日前から様子がおかしかった。 消灯後に誰かが覗いていると言ってナースコールを押したりした。」 なぜこの時に・・・
「熱もないのに 熱があると言った」 昨日の夜 38.6度あったけど……と思ったけどとても言える雰囲気ではない
自分がどんなに 治療をちゃんとしようとしていたか
夫がそれを どんなに 裏切ったか
なぜ そんなに 夫のため?に 勉強したとか 手配したことを強調するの? 夫がやらかしたことで 私が聞いてないことが あるの? あるなら そっちを教えて!
延々と 話されるのを ただ 黙って聞いていた
とても迷惑をかけてしまったのは 本当に申し訳ない。 けど わざとじゃないよね たぶん ストレスで 精神的に参ってしまったんだ これも言い訳するなと 言われるんかな
もちろん 口に出しては 言っていない
「系列の 精神科の先生に紹介しますから そちらに行ってください 」
やっと話が前進した!
と思った矢先
「人格 あっての病気なので 肝臓の治療は一旦中止します」
《 人格 あっての病気 》・・・・・・
この言葉に 引っかかって もう先生が何言っているか 入ってこない
夫には 人格がない……
大きく言えば 精神症状が出た人は 人ではない……
精神症状が出た人は 内臓の治療は 意味がない……
…………
違う解釈があるのか…………
これが医者の言うことなの……
医学的には そういうことになってんの?……
この後 先生が 何言ってたのか 全く覚えてないけど
この病院を退院して 精神科に行くってことは理解した
話が終わった
立とうとしても 立てない
持病の悪化が 深刻になってきたらしい
たぶん 先生たちは 私がショックを受けて立てないと思っただろうな。
いや
自分の患者でもない
迷惑をかけられた患者の家族のことなんて なんとも思ってないか……
さっさと帰れと 思ってるよな……
夫に 引き上げてもらって やっと立って
歩き出してみたら なんとか歩けた
付いてきてくれてた看護師さんに 先に帰ってもらって 待合の椅子に座り込んだ
夫は じっと黙ったまま……